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ZINE/送料込み AT THE BENCH - November and December 2024
¥1,000
送料込みの価格です。 スマートレターにて発送致します。 発送までに3日程度頂く場合があります。 ZINEを作りました。昨年の11月と12月に読んだ本の感想、考えたことなどをまとめてています。レイアウトなどちょっとプリミティブみが出てますが、まとめて読み直してみたらなかなか面白い、とも思ったので良かったらチェックして下さい。2ヶ月で29冊。白黒プリント24頁(表紙含)。 「明日泣く」色川武大 「掃除負のための手引書」ルシア・ベルリン 「お別れの音」青山七恵 「ロンドン・ブールヴァード」 ケン・ブルーエン 「この星を離れた種族」 パク・ヘウル 「恐怖箱 臨怪」神沼三平太 「質屋の女房」安岡章太郎 「高架線」滝口悠生 「神は俺たちの隣に」ウィル・カーバー などなどについて読んだり考えたり書いたりしています。 日記はなんだか苦手で書いたことがないのだけど、本を読んで考えたことでもそこに日付をつけてそれが連なっていくと、それ以外も含まれた日々の記録のようにもなっていくものですね。そんな読み方も出来る、かどうかはわからないですが、是非読んでみて下さい。 銀行振り込みでのお振込の場合は各種SNSのメッセージ、またはお問合せからご連絡頂ければ対応致します。
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古本/送料込み「酔いどれに悪人なし」
¥1,000
SOLD OUT
送料込み。透明カバーをかけた状態でスマートレターでの発送になります。 ※状態はチェーンの古本屋で売られている程度とお考え下さい。 ※後半ページに購入時からついていた細かいシミがあります。 「酔いどれに悪人なし」ケン・ブルーウン/東野さやか訳 (ハヤカワ・ミステリ文庫 フ 26-1) 酒のせいで営察を辞職する羽目になったジャックは日々行きつけの店で飲んだくれ、飲まないときは読書をするか、前職を活かした探偵業にいそしんでいた。ある日、いつものように飲んでいると、美しい女が自殺した娘の死の真相を調べてほしいと頼んできた。望みの薄そうな調査に始めはいやいやだったジャックだが、ある事件をきっかけに負けじ魂に火がつく! 酒と本を愛するすべての人に捧げる、新しいかたちの探偵物語登場 -店主の感想- 「おれは本を読む。いくらでも読む。酒を飲んでいない時間に、何冊も読む。たいていは狙罪小説だ。」 わたしも本を読む。いくらでも読む。酒は飲まないから空いた時間に、何冊も読む。犯罪小説も大好きだ。 「読書こそおれのセラピーだ」 「読書は我を忘れさせてくれる」 落ち着かない気分のときは本を読む気になれないこともあるけれど、それでも頁を開けば夢中になれる。夢中になれれば“我”も思い悩みも、少しに間忘れさせてくれる。 「本は選択肢をあたえてくれる」 頁から顔を上げ現実に戻ったとき、本があたえてくれた選択肢に助けられたことがある。人生は解決出来ないけれど、その選択肢があることで少しだけ自由を感じられた気がした。 - 「私立探偵が事件を解決したことなどあるのか?あるもんか!ーエド・マクベイン」 序盤に引かれたその言葉の通り事件も当然人生も、解決出来ないものをどちらも解決しようともがく酔いどれ、本に耽溺する探偵の物語。 パブで依頼された事件を調べ始めるも、“罪”を犯し酩酊し入院。12日間も事件、社会からも退場してしまう。その間にも、世界も社会も事件も進み続ける。探偵というのは常に事件に遅れてスタートするものだけれど、この探偵は酒で躓き更に遅れていく。当然その間には人生も進み続ける。人生には上向きそうな気配も漂って来るけれど、ショッキングな出来事に襲われ、躓かされまたその痛みを紛らわすためにまた酒に手が伸びる。ああ。それでも、最後に残っていた大切な幾つかのものも奪われ失いながらも、彼は遅れてしまった事件にも、まだ手放す気のない人生にも“最後”まで関わろうとする。解決は出来ないまでもひとつの決着を、区切りをつけようと行動するのだった。そこにはやはり本からあたえられた選択肢があった、のかもしれない。 暗く残酷で哀しい事件と、先行きの明るくない人生。それでも、あるいはそうだからこそ、皮肉な明るさとユーモア、それに多くの引用(それも選択肢だ)をもって語られる物語。引き込まれた。基本的には酒クズな探偵の行動、感情、人生にも共感していた。人生はフェアではないし基本的にうまくいかない。解決もしない。知っていたし、思い当たる。それでも選択肢は多分まだある、あった。いつのまにか夢中になって読んでいた。何枚かの付箋も立てていた。そのなかにもきっと選択肢がある、といいなと思うのだった。さて、わたしの人生は。
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古本/送料込み「ピザマンの事件簿 デリバリーは命がけ 」
¥800
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送料込み。透明カバーをかけた状態でスマートレターでの発送になります。 ※状態はチェーンの古本屋で売られている程度とお考え下さい。 「ピザマンの事件簿 デリバリーは命がけ 」L ・T ・フォークス/鈴木恵訳 テリーは腕のいい大工だったが、ちょっと人生につまずいてしまった。暴力沙汰で刑務所入り。出所したところで金も仕事もなく、妻にも捨てられ今じゃ屋根裏部屋で居候暮らし。 やむなく近くのピザ店<カーロ>でデリバリーの仕事に就く。個性派揃いの店の従業員に助けられ、テリーが自分の生活を取り戻しはじめた矢先、嫌われ者の同僚が店の駐車場で刺殺された。前科のせいで容疑者扱いされるテリー。明らかにもっとあやしい人物がいるのにもかかわらず、だ。一向に進まない警察の捜査に業を煮やしたテリーと仲間たちは、自分たちで犯人探しを始めるが・・・・・・。小さな田舎町を舞台にした働く男たちのミステリー。 -店主の感想- 「これは仲間と労働、いい愛と悪い愛、それと殺人事件をめぐる物語だ。」 たしかに。 刑務所帰りのOnce againモノというジャンルがあると思うのだけど、そこでは更生しようとしたり、再度犯罪で一山当てようとしたり、新しい友人に影響を受けたり昔の仲間とトラブったり、事件に巻き込まれたり、うまくいったり、やっぱりいかなかったりするわけだけれど、この小説は、仲間や環境に恵まれた主人公の“更生”、やり直す人生がご都合主義と思えるほどに上手くいくパターン。 クライム・ノベルやミステリとして読むと物足りないというか、弱いのだけれど、この小説で作者がフォーカスして書きたかったのは、犯罪や殺人(の解決)よりも最初に引いた冒頭の一文でいうなら「仲間と労働」とそこで彼ら彼女らの「いい愛」、優しさや良心、それによって救われる主人公なのだった。 訳者あとがきで予想しているようにこの小説が作者の自伝的要素を含んでいるというのはきっと当たっている気がするし、そう思えばご都合主義に感じた部分も更に納得できる。その実際にあった、かもしれない愛や良心に触れるとあたたかい気持ちになって、もう少しこの人生も世界も信じてみたくなる。というのは大袈裟な気もするけれど、それでもこの小説を読んだあとには「人生ってのは不思議なもんだ。うまくいかないときは我慢していればいい。そうすればいまにいいことが巡ってくるかもしれない」、この小説のようにはいいことは巡ってこないかもしれないけれど、そんな言葉も信じ込みたくなる。さらに大袈裟なことをいえばこの小説には希望があった、と少し思ってしまった。 誰かも言っていたけれど隠れた名作。続編も読みたい。
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古本/送料込 「ベルリンで追われる男」
¥800
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送料込み。透明カバーをかけた状態でスマートレターでの発送になります。 ※状態はチェーンの古本屋で売られている程度とお考え下さい。 ベルリンで追われる男 (創元推理文庫) マックス・アンナス/北川和代訳 ガーナ出身でベルリンに住むコージョは不法残留者だ。ねぐらにしている空きビルの窓から、向かいのアパートで男が売春婦を殺す瞬間を目撃してしまった。強制送還を恐れているため通報はできない。おまけにふとした行動が原因で、容疑者として察から追われることに。町を疾走し、逃げ続けながら友人たちと真犯人を捜す彼を、さらなる危機が襲う。緊迫感に満ちた追跡サスペンス! -店主の感想- トラブルの中にいながら好奇心や正義感、あるいはタイミングによって更にトラブル呼び込んでしまうベルリンに暮らす黒人青年。離婚と失職によって不法残留者になったことで、ある意味で穏やかに逃げ続けていた生活が、メンタル、フィジカルともに追い詰められさらなる逃亡を迫られる。 サウスイースト・ロンドンに住む黒人青年のlifeを書いた「オープン・ウォーター」には「いったん家を出たら二度と無傷で帰れないかも」という怖れと不安が書かれていたけれど、「いかなる警察官も、通りを走る黒人は逃亡している黒人だとみなす」町ベルリンでも「それでも扉を開けて外に出ると、肩に手をおかれるような気がしてならない」 と彼らは不安と恐怖を感じながら生きている。それでも、その町、自分を追う者やレイシストがうろつく町に留まらなければならない。その為に町中を走り回り逃げ続ける男の数日間の物語。 逃亡とともに事件と自らの人生をも“解決”しようと奮闘することは、その意味では前に進むことでもあって。問題に対面したとき踵を返し逃げ出すことは選択肢のひとつだ。問題に向かうか背を向けるかに違いはあっても、何処かに向かって進み続けることで、解決はしないまでも変化は確実に訪れる、そしてその先に掴めるものがある。それは問題に対峙したときと同じように良い結果を生むとは限らないのだけれど。この物語でも最後に文字通り掴むものがある。それは…… 地下鉄も駆使しながらベルリンの町を駆け回るシーン、特にクライマックスに向かう最後の逃亡劇はスリリングだった。そして、そのことで物語は詳細に町を書き出す。景色や雰囲気は勿論、そこにある差別も書き出すことになる。ああ、やはりドイツ、ベルリンでもそうなのか、と現在のドイツの世界の問題に対する態度にも思い至る。世界には背を向けられない、逃亡を選択出来ない問題もあるのだった。その問題にはわたしも逃げずに、少なくとも目を逸らさずにいなければ、というようなことも思った。