1/3

古本/送料込 「ベルリンで追われる男」

¥800

SOLD OUT

送料込み。透明カバーをかけた状態でスマートレターでの発送になります。
※状態はチェーンの古本屋で売られている程度とお考え下さい。

ベルリンで追われる男 (創元推理文庫) マックス・アンナス/北川和代訳

ガーナ出身でベルリンに住むコージョは不法残留者だ。ねぐらにしている空きビルの窓から、向かいのアパートで男が売春婦を殺す瞬間を目撃してしまった。強制送還を恐れているため通報はできない。おまけにふとした行動が原因で、容疑者として察から追われることに。町を疾走し、逃げ続けながら友人たちと真犯人を捜す彼を、さらなる危機が襲う。緊迫感に満ちた追跡サスペンス!

-店主の感想-

トラブルの中にいながら好奇心や正義感、あるいはタイミングによって更にトラブル呼び込んでしまうベルリンに暮らす黒人青年。離婚と失職によって不法残留者になったことで、ある意味で穏やかに逃げ続けていた生活が、メンタル、フィジカルともに追い詰められさらなる逃亡を迫られる。

サウスイースト・ロンドンに住む黒人青年のlifeを書いた「オープン・ウォーター」には「いったん家を出たら二度と無傷で帰れないかも」という怖れと不安が書かれていたけれど、「いかなる警察官も、通りを走る黒人は逃亡している黒人だとみなす」町ベルリンでも「それでも扉を開けて外に出ると、肩に手をおかれるような気がしてならない」 と彼らは不安と恐怖を感じながら生きている。それでも、その町、自分を追う者やレイシストがうろつく町に留まらなければならない。その為に町中を走り回り逃げ続ける男の数日間の物語。

逃亡とともに事件と自らの人生をも“解決”しようと奮闘することは、その意味では前に進むことでもあって。問題に対面したとき踵を返し逃げ出すことは選択肢のひとつだ。問題に向かうか背を向けるかに違いはあっても、何処かに向かって進み続けることで、解決はしないまでも変化は確実に訪れる、そしてその先に掴めるものがある。それは問題に対峙したときと同じように良い結果を生むとは限らないのだけれど。この物語でも最後に文字通り掴むものがある。それは……

地下鉄も駆使しながらベルリンの町を駆け回るシーン、特にクライマックスに向かう最後の逃亡劇はスリリングだった。そして、そのことで物語は詳細に町を書き出す。景色や雰囲気は勿論、そこにある差別も書き出すことになる。ああ、やはりドイツ、ベルリンでもそうなのか、と現在のドイツの世界の問題に対する態度にも思い至る。世界には背を向けられない、逃亡を選択出来ない問題もあるのだった。その問題にはわたしも逃げずに、少なくとも目を逸らさずにいなければ、というようなことも思った。

International shipping available

¥800

SOLD OUT

最近チェックした商品
    その他の商品